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空想の世界

メンタルマップを作る


先日、同行援護の授業で『目が見えない』とは、さまざまな状況があるのだと言う事を記事にしました。


見えてない人達


今度は、見えない人たちへのサポートについて、私なりに感じた事を書きます。


『メンタルマップ』という言葉をご存知でしょうか。私は、これまで聞いた事がありませんでした。


梅田の地下

目が見えない人に、必要な情報を提供して行きます。その情報をもとに頭の中に思い描いてもらう情景がメンタルマップです。


元々、見えていた事を前提に実習を行いますが、『同行する側』、『目隠しをして利用者側』の両方を体験することにより、今まで気づかなかった事にたくさん気づきました。


欲しいものといらないもの


目隠しで歩く街は、小さな段差やくぼみなども気になります。また、車の音や人の話し声など、普段気にしてなかったものにとても敏感になります。


エスカレーター  渋滞

特に怖いと思ったのが、階段やエスカレーター。そして、横断歩道です。

もちろん、同行してくれる人がいるのですが、同行者も同じクラスメートですから、ガイドヘルパーさんではありません。そのため、伝えられる情報も的確なものでなかったり、余計な情報が入ると混乱してメンタルマップが作れなかったりします。


障害物

これも困りました。


衰えた表現力


私たちは、視覚から8割を超す情報を取得しています。これが失われたとき、聴覚や触角が頼りになります。特に、音声案内やガイドヘルパーの説明はとても大切です。


自分が、ガイドする側になった時、見えない人に自分が見えている情報を伝える事の難しさを感じました。


券売機

例えば、券売機。こちらが買ってあげれば済むことですがそれでは『情報提供』にはなりません。券売機に触れてもらいつつ、何処に何があるのかを口で説明しなければなりません。画面が戻ってしまったり、間違った時に取り消しを押さないといけなかったり、余計な説明を足すと混乱してしまったりします。


見えているものを、見えない人に伝えるのがこんなに大変なことなのか。

体験してみて、はじめて気づきました。


想像力はありますか?


ネットが使えるようになり、ますます私たちは視覚に頼っているように思います。


そして、視覚に訴えることを考えます。そのための情報もすべて視覚によって得たものですが、口で説明する必要が無いので、映像が無いところで説明しようとすると上手に説明できない事があります。


ラジオでは、耳で聞いて理解できるようにテレビより多くの情報を発します。野球のナイターなどスポーツ実況などは、テレビより大変でしょうね。


ジェットストリーム

『ジェットストリーム』というラジオの有名な番組があります。空の旅を連想させるような演出が特徴の音楽番組だったようです。


浜村淳

浜村淳さんのラジオでの表現力なども、すごい技術だと思います。

こういう方々は、自分の中のメンタルマップを、相手にそのまま伝える力を持っているのでしょう。

すごい想像力だと思いませんか?


何が必要な情報で、何が不要な情報なのか。

自らの経験と技術で必要なものをうまく伝えられることは素晴らしいですよね。


私も、こうしてブログを書いたり、講演先で話をするために大切なことだと思います。


自ら率先して、メンタルマップを上手に作り伝えられるようになりたいですね。









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