子供に目を向ける
未来を担う子供たちを預かる大切な場所で、このような行為が起こっていることを残念に思います。
詳しい経緯はわかりませんが、こんな大人たちが、子供の良い心を育むことが出来るのでしょうか。
子供たちから学びや経験を育む場所や機会を奪うべきではありません。私は一部の社会福祉関連の人達が福祉現場に悪影響を与えているように強く感じます。
今は、放課後デイとか認定こども園とか、私の子供の頃には聞いたことが無いものがたくさんあります。こうした新たな仕組みや制度を利用して儲けようという人たちも中にはいます。
日本の素晴らしい社会福祉制度が一部の人間に悪用されないようにするためにも、私たちがある程度関心をもって今の仕組みを知る事が大事だと思います。
当時私は小学校に上がるまでは、保育園か幼稚園に行くものだと思ってました。そもそも、その違いすらよくわかりません。調べてみるとこうでした。
幼稚園は文部科学省所管の学校教育施設であり、保育所(園)は厚生労働省所管の児童福祉施設です。
幼稚園は満3才~小学校就学前の幼児を、保育園は0才~小学校就学前の保護者の事情で保育に欠ける乳幼児を対象とします。
幼稚園の運営費は保育料を中心財源としています。
(保護者には就園奨励費補助金、幼稚園には経常費助成の補助金制度があります。)
保育所(園)は福祉施設です。運営費は、公費(国・県・市町村で分担)と保護者が負担する保育料を財源としています。(ただし幼稚園と異なり対象児の年令や保護者の収入により保育料は異なります。)
どちらにも保育料はかかりますが、補助金や公費などで助成されている仕組みですね。
幼稚園と保育所(園)の制度的な違い
(A)基本となる法律
幼稚園は「学校教育法」(文部科学省所管)
保育所(園)は「児童福祉法」(厚生労働省)
(B)目的
幼稚園は「幼児を保育し、適当な環境を与えてその心身の発達を助長すること」
保育所(園)は「日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又は幼児を保育すること→保育所入所基準」
(C)対象
幼稚園は「満3才から小学校就学の始期に達するまでの幼児」
保育所(園)は「保育に欠ける乳児(1才未満)と幼児(1才から小学校就学の始期に達するまで)」
こうしてみると、幼稚園は小学校に入るまでの学校みたいなもので、保育園は託児所のような感じなのでしょうか。幼稚園の先生は教諭で、保育園は保育士がみる事になります。
どちらも専門的な知識が必要な仕事ですから、資格が必要ですね。
さらに複雑なのが、今回の記事にもある『認定こども園』です。
そもそも、日本の福祉や教育は古い縦割り行政の負の遺産のために複雑かつ機能不全に陥っているように感じます。医療と介護・民間の健康産業が連携できないように、幼稚園・保育園・そしてこの認定保育園の制度がそれぞれ行政管轄が違うという面倒な仕組みになっています。
この認定こども園の中にもいろんなタイプがあります。
・幼保連携型
保育所と幼稚園の両方の機能をあわせ持っているタイプ。
3歳~5歳に対して幼稚園教育要領に基づく幼児教育を行い、保育を必要とする0歳~5歳の子どもには保育所保育指針に基づく保育を行います。認可保育所と認可幼稚園が連携して、一体的な運営を行うことにより、認定こども園の機能を果たします。
・幼稚園型
既存の認可幼稚園に、保育所的な機能を取り入れ備えているタイプ。
公立や私立の認可幼稚園が、保育を必要とする0歳~就学前の子どもを預かるなど、保育機能を追加することで認定こども園の役割を果たします。ベースは幼稚園のため、3歳~5歳に対しては幼稚園教育要領に基づく幼児教育を行います。
・保育所型
既存の認可保育所に、幼稚園的な機能を取り入れて備えているタイプ。
公立や私立の認可保育所が、保育を必要とする子ども以外の子どもを受け入れるなど、幼稚園的な機能を追加することで、認定こども園としての役割を果たします。ベースは保育所のため、保育所保育指針に基づいた保育を行います。
・地方裁量型
待機児童解消のため、認可外の保育施設や幼稚園が、都道府県の認定を受けて認定こども園として機能を果たすタイプ。保育時間は自治体によって異なります。
なので、それぞれの施設によって特徴が違ってくるのでしょう。自分なら子供をどこに行かせたいか、行かせることは可能なのか、経済的な負担はどうなるのか。どこに相談すればよいのか、ネットの情報ではあまりにも情報量が多すぎるのと、要点がまとまっていないので調べるのは大変だと思います。
追い打ちをかけるように、上記のような園の問題が報道されると、こども園に預けること自体に不安を感じる保護者の方も出てくるのではないでしょうか?
これは、教育だけの問題ではありません。子供の医療や保健福祉に関してもいえる事ではないでしょうか。少子化に伴い、小児科医のなり手も不足していると聞きます。
子育てで大変なのはやっぱり教育と健康状態の維持だと思います。
現場の医師や看護師・介護士、そして幼稚園教諭や保育士もそうですが、それをまとめる行政の仕組みが本当に『こどものため』のものでない限り、少子化への歯止めをかける事はむずかしいのではないでしょうか。
コロナ後遺症
少子化が進むと、とくにこうした記事への関心も薄れてしまいます。
少子化と子どもの医療に関してはまた別記事で書きたいと思います。