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老舗の信用

かどやのカルテル事件

かどや
かどやといえば胡麻油の老舗ですね。日清オイリオも有名メーカーです。
スーパーでもデパートでも、知名度というのは売り上げに反映されます。

食品は特に、人々の日々の生活に直結するものが多いので、この商品はどこのメーカーのを使うと言ったこだわりもあるでしょう。
日本には、繋がりを大切にする文化が昔からあり、価格競争より信頼関係と言ったビジネスの考え方も強いように思います。品質へのこだわりや、創業者の思いなど物には魂が宿っているという古来の考え方が影響しているのかもしれません。
ごま油カルテル
一方で、大手企業の不祥事や不正などはその長年積み上げてきた信用を壊してしまいます。
利用者にも、それまでの信用を築いてきた人たちにも残念な話です。

企業の信用

日本には100年企業と言われる会社が多くあります。
創業100年以上の長寿企業数(個人経営、各種法人を含む)は2万2219社(2010年8月時点)に達していることが、帝国データバンクの調査で分かった。このうち上場企業は347社(1.6%)で、業歴トップは1586年創業の「松井建設」(東京都)だった。
最も古かったのは寺社仏閣建築を行っている「金剛組」(大阪府)で、578年に創業。次いで生け花の振興などを手がける「池坊華道会」(京都府、587年)、老舗旅館の「西山温泉慶雲舘」(山梨県、705年)と上位7社が業歴1000年を超えた。


『継続は力なり』と言われるように、代々続けていくというのは容易なことでは無いでしょう。
それでも続けられたのは、その企業と企業を利用する側が強く結ばれていると言う事なのでしょうね。ただ、この『繋がり』が、全てプラスに働くとは限りません。公平性や平等性に欠けてしまったり、惰性やマンネリに繋がり衰退する危険もあります。

長寿企業を都道府県別に見てみると、「東京都」が2058社(9.3%)でトップ。都内では1349年に創業した和菓子製造の「塩瀬総本家」が最も古い。このほか「愛知県」(1211社、5.5%)、「大阪府」(1080社、4.9%)、「京都府」(1030社、4.6%)、「新潟県」(1011社、4.6%)という結果に。業種別に見てみると「小売業」(6279社、28.3%)が最も多く、酒小売や呉服などの業者が目立った。小売業の業歴トップは、仏具小売の「朱宮神仏具店」(山梨県)で創業は1024年。以下「製造業」(5447社、24.5%)、「卸売業」(5216社、23.5%)、「建設業」(1975社、8.9%)と続いています。

歴史や伝統を重んじる心や生活に直結するなじみのある産業が多いようにも感じます。
一方で、『これをやれば儲かる』的な産業やサービスは廃れるのも早い気がします。一気に競争が激しくなったり、それに便乗したビジネスが生まれてきた入りするのも要因でしょう。

だからこそ、続けていくと言うのは難しいのだと私は思います。

身の丈に合った企業活動、環境変化への対応、揺るがない理念が、時間と共に素晴らしいものを作り上げていくのではないでしょうか。

賃上げ春闘
人材力の引き上げとか言いますが、実際のところはキャリアをどこかから連れてくるばかりで、指導者の育成や、生え抜きのスタッフ教育に尽力できていない企業も少なくないと思います。
外部から人材を登用することは悪いことではありません。でも、その目的が『さらなる企業の成長』なのか、『育たないから外から入れる』のか。

結局、創業の精神が受け継がれ、続かなければ廃れるしかないのでしょうね。