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うさぎとかめのゴールは

追い付く努力

うさぎとかめ
「うさぎと亀」はイソップ寓話のお話です。イソップ寓話は紀元前6世紀ごろ、古代ギリシャでイソップによってまとめられました。舞台がギリシャであることから、リクガメはヘルマンリクガメかマルギナータリクガメ(フチゾリリクガメ)がモデルではないかといわれています。

ご存知だと思いますが、このお話はうさぎと亀が走って競争をします。うさぎは亀よりずっと速く走って大差ができたので、油断して途中で休憩し眠ってしまいます。うさぎが目を覚ますと、休まず走り続けた亀がゴールの手前にいて、もう取り返しがつかず、うさぎは負けてしまいました。

ここから得られる教訓は、能力があっても油断をすると物事を逃してしまうこと。また、能力が低くても努力を続ければ強い相手に勝てる、などですね。


病気を治したい、元気になりたい

ウサギとカメの教訓のように、私たちは病気になってもすぐに治ると『過信』している部分があります。理由は色々ありますが、まず病気になったことが無い人は自分が病気になると思っていません。

大病をすると、病気に対する意識は大きく変わりますしこれまで起こせなかった行動が簡単に起こせるようになったりもします。たとえば禁酒や禁煙など。運動習慣とか服薬などもそうです。

私はサプリメントを扱う仕事をしていて思うのは、病気をしたり長く介護をしてきた人、そして医師や看護師さんなどはサプリメントの利用に前向きな方が多いです。特に年齢とともにその意識は高くなりますね。

良いサプリメントを扱っていると、本当に病気や症状が改善されてお医者さんも驚くような事もあります。ただ、そうしたサプリメントはあまり売れません。

何故だと思いますか?

それは、『治った』からです。

薬と食べ物

医薬品は大規模な臨床を行ったり、品質管理も徹底しています。何より『医薬品である』というお墨付きを国からもらっています。病気の治療・改善を目的とし医師の指示のもと薬剤師が処方し、看護師が管理して服薬するものです。『市販薬』であっても、販売する人には医薬品の専門知識が必要ですし、誰でも売ることが出来る訳ではありません。

サプリメントは食品の延長、つまり栄養を補うためのものという位置づけですから、病気の治療に使うものでは無いという考え方です。そのため、だれでも販売できます。製造に関しては、食品レベルでの衛生管理や品質管理はもちろん必要です。ここに『効果』は含まれません。

どちらが正しいのか

サプリメントは実際に『効く』と思いますか?『効かない』と思いますか?
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医薬品として使われているγーアミノ酪酸は、サプリメントでは『GABA』です。
EPA製剤(エイコサペンタエン酸)は、治療薬として処方されていますが、サプリメントとしても販売されています。原料そのものも医薬品と変わらない品質のものがサプリメントで使用できます。
医薬品
モナコリンK(天然型ロバスタチン)と、合成スタチン6種(プラバスタチン・ロスバスタチン・シンバスタチン・ピタバスタチン・アトルバスタチン・フルバスタチン)も基本的な薬理は変わりません。今はこれにセリバスタチンとロバスタチンを入れた8種類の合成スタチンが医薬品として使用されています。
NMN 粉末
ただ、『効きますよ』と言ってはいけないのがサプリメントで、大した成分や配合でなくても効果効能を大手を振って『効きます』と言えるのが医薬品であり製薬会社の特権です。
グルタチオンなどもそうですが、含有量などを順守しグルタチオン明記を避ければ、サプリメントとしての使用も可能です。逆に明記できない事を逆手にとって誇大広告やうその説明で高額サプリメントを売る業者もあるので注意も必要です。

法律を順守して様々な制約の中でサプリメントを作ると、どうしても医薬品とはその働きに大差がついてしまいます。また、そこまで原料にこだわって作ったところで、使う方々へ作り手の思いが伝わるかと言うとなかなか難しいのが現状です。


スタートラインの違い

私は、医薬品や今の日本の制度を妬んだり羨んでいる訳じゃないです。

入院  IMG_6567  IMG_6562
そもそものスタートラインが違うので、ウサギとカメの競争ではありません。
東洋医学と西洋医学でも、スタートラインもゴールも違うのです。


梅肉エキス2
サプリメントの位置づけは、食べ物の延長で私は良いと思っています。できれば皆さんに、ウサギではなく『カメ』になっていただきたいと思います。
食べ過ぎ
日々の食事や生活のリズムを大事にして、健康で幸せな人生を全うしてもらえたらそれが一番ではないでしょうか。何か大きな問題が起きるまで無理をするのはよくないです。
衰えてしまって慌てるのではなく、日々自分の心や身体をメンテナンスしたいですね。


ゴールはどこにある

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何処をゴールとみるか。病気でも『完治』と『寛解』は違います。『悪化』しないよう治療を継続したり『再発』の防止策を講じたりしますよね。

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理想は、東洋医学で言う未病からの根治かもしれません。『健康』の定義は肉体的なものだけではありませんから何を未病とするのか線引きも難しいですよね。
そのため、治療や改善のスタートもゴールもみんな一緒じゃないんですよね。

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私は、病気や不調で悩む人が『今が一番幸せ』と思えるところが1つのゴールじゃないかと思っています。病気になると様々なストレスや身体への負担がかかります。

痛みや苦しみを一日も早く乗り越えられるように、そして同じ苦しみを繰り返さないようにサポートしていく事が、医療・介護・予防の役割ではないでしょうか