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事故報告書

記録の大切さ

日記
日記をつけたことはありますか?家計簿とか帳簿はどうでしょう。
記録は、後から見なおしたときに『気づき』につながるものだと思います。

介護の現場でも日々記録をつけます。介護日誌やバイタルチェック、排せつ記録など。
また、業務引き継ぎのために申し送り書なども記入します。1年365日、常に利用者の様子や状態を管理し、介護する仕事です。ふだん自分の体調や日々の生活を記録する人なんてそういないでしょう。人の生活を介護するという事は自分を管理するよりも大変なことです。
もし、何かあれば看護師に報告して処置してもらったり家族に連絡して通院や入院などの相談もしなければなりません。

防げるもの防げないもの

介護の現場では、利用者が自分らしく生活しようとすると、転倒などの事故はある程度避けられないものですが、それでも防げる事故と防げない事故があります。防げる事故は介護中のミスによることが多く、ほかにも同じような事故が起きている可能性があるので、同様の事故であっても、そのつど報告書を書くことが重要です。それらを集計・分析し、データに基づいて対策を立てることで、事故を防ぐことができます。
事故報告書の活用


記録の書き方

記録
ヒヤリ・ハット事例や事故の報告書を書く場合には、事例の状況を客観視し、整理して捉える必要があります。それを踏まえて適切な記録を行うことで、その要因についての気づきが生まれ、ケアの振り返りにもなり、いい記録=事故の防止につながっていきます。

このようにしっかりと記録する習慣を身につけることは、介護者のケアスキルを成長させてくれます。つまり、いい報告書は「いい仕事ができる証」でもあるのです。
私は、自責の念や責任転嫁など余計なことを考えずに、淡々と簡潔に書くことを習慣にしたいと思っています。報告とは、ありのままを上司に伝えることが最も重要です。たとえ、何度も同じ失敗をしているとしても、そうなる原因は個人の資質だけではありません。

常にだれがやっても安全にできるよう改善が必要です。ヒヤリハットをたくさん出すためには『事故を起こしてはいけない』というプレッシャーをかけるのではなく、『気づいたことは何でも発信しよう』という空気を作る必要があるでしょう。

5W1Hでわかりやすく書くとか、客観的な情報だけを書くとか、数をこなしていきながら身に付けるスキルもあります。ただ、最も大切なのは『ヒヤリハット』や『事故報告』が正しく出せる環境作りだと私は思っています。

現場では、作業に追われて気づきを失っている人も多いと思います。心にゆとりが無いんですね。
現場のリーダーは、まず自分のスキルを上げて現場にゆとりの環境を作っていかないといけません。
これは簡単なことではないでしょう。

私は将来、そんな現場のリーダーをサポートできる体制作りや現場の育成環境を良くする取り組みもやりたいと思っています。今の現場に不満があるとかではありません。おそらくどの現場でも作業的な余裕がないところがほとんどでしょう。

今の『当たり前』を解決しなくては、介護職になりたい人を増やしていくことは出来ないと私は思います。

『たくさんの人に喜んでもらえるようなパン屋さんやケーキ屋さんになりたい』と思うのと同じくらいのレベルで介護職になりたいと思う人が増えるようになったら良いですね。