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減塩の必要性

減塩の賛否

血圧の薬
健康に関して高齢者が特に気にされるのが『高血圧』の薬への不安です。
理由は、薬を飲むことへの抵抗感と飲まない事で病気になる事の心配です。

お医者さんは『減塩』を勧めます。減塩というと『薄味』や『味気ない』食事を連想する方も多いと思います。私も調理師をしていましたから、『塩加減』は大事だと思ってきました。

塩
それでも、近年の研究で過去の常識が少しずつ変わってきています。
また、情報が少ない時代の『思い込み』や『偏った情報』によって、減塩に対するマイナスなイメージも多くあります。
実際に医療や介護の現場では、減塩食をとられる方も多いです。

Googleが提供する学術雑誌のインパクト指標「h5-index」から、多くツイートされた論文を紹介しているサイトで12月18~24日に最もツイート数が多かったのは、JAMA誌の論文「Effect of Dietary Sodium on Blood Pressure」(食事中のナトリウムと血圧への影響)で1056件だったそうです。


学術誌
 塩分量の多い食事は高血圧の危険因子の1つですが、食塩感受性には個人差があることも知られています。詳しい内容については省略しますが、米国の2都市の地域住民213人を対象に行った研究の論文が記載されています。
ベースラインの血圧は、正常域が25%、コントロール良好な高血圧が20%、コントロール不良の高血圧31%、未治療の高血圧が25%という割合で、1日約2200mgのNaを含む高Na食と、1日約500mgの低Na食を1週間ずつ摂取してもらい、24時間血圧、平均動脈圧などの個人差を測定した結果が示してあります。

参加者の年齢は中央値で61歳、65%が女性、64%が黒人だった。通常食、高Na食、低Na食を摂取中の参加者の収縮期血圧の中央値は、それぞれ125mmHg、126mmHg、119mmHgだった。高Na食と低Na食による平均動脈圧の個人差の中央値は4mmHg(四分位範囲0~8mmHg)で、高血圧の状態による有意差はなかった。

 高Na食と比較して、低Na食は73.4%の人で平均動脈圧の低下を誘導した。高Na食と低Na食との平均動脈圧の差が5mmHg以上という一般的な閾値で分類すると、参加者の46%が食塩感受性に該当していた。最初の食事介入週終了時、高Na食と低Na食に割り付けられた人の平均収縮期血圧差は8mmHg(95%信頼区間4-11mmHg)で、これは年齢、性別、人種、ベースライン血圧、糖尿病、肥満度、降圧薬の使用のサブグループ間でほぼ同様だった。

 これらの結果から、食塩感受性に個人差はあるが、低Na食は大半の中高年で血圧を低下させており、ベースラインの血圧や降圧薬の使用による違いは見られなかったと結論している。


血圧 
民族による違いなどを指摘する人もいますが、俯瞰的にみて『真逆の結果』が多くの人に当てはまる確固とした事実を提示できるかどうかはわかりません。
私も、減塩を調べていると、雑誌やネットでよく見る『減塩しない方が長生き』には、説得力に欠ける内容が多いことに気づきました。

そこで、過去にNHKの健康番組で特集された内容(バラエティ系ではなく専門医の解説などを踏まえたもの)や、循環器系の医師が書かれた記事などを参考にして、減塩についてもう少し詳しく発信したいと思います。

私自身、減塩に関してはそれほど重要ではない、むしろ摂らない方が悪いのではないかと思っていた方でしたが、実際に介護の現場に入ると少し考え方が変わってきたように思います。