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薬への依存
『依存』と混同されやすい言葉に『嗜癖(しへき)』があります。
(例えば: アルコール嗜癖、アルコール依存など)
依存症の治療で有名な久里浜医療センターのホームページには、依存は、嗜癖という大きな枠組みの中で、対象がアルコールや覚醒剤などの体に取り込む物質の場合に用いられ、これを含んでギャンブルなどの行為を対象とした場合は、嗜癖という言葉を使うように説明されています。
見える毒と見えない毒
実際にはこの2つの言葉は、かなり混同されて使われていているように思われます。
依存症とは言いますが、嗜癖症とは言わないですよね。『〇〇中毒』というと、何かが体内に入って起こったようなイメージじゃないですか。今問題の『大麻』とか、覚せい剤、低年齢化している『オーバードーズ』などや、アルコールなども見過ごされやすいので注意が必要です。
一方で、身体に何かを入れてしまうわけでは無いけれど、依存や嗜癖を高めてしまう事があります。買い物依存やギャンブルやゲーム、ネットなどです。
過去にはギャンブル依存として競馬や競艇、パチンコなどがありました。身体をむしばむというよりは、借金を作ったり家庭が崩壊したりといった話でしたが、時代とともにネットゲーム依存や携帯依存のように、それだけに時間を費やしてしまうケースが増えているように感じます。
中国では、ネットゲーム依存による引きこもりが問題になっているというニューズもありました。日本でも、子供のゲーム課金などが問題になりました。
直接何か食べたりして起こる訳ではありません。お金も時間も私たちには大事なものです。
目には見えない『毒』が『お金』や『時間』を失ってまでも依存してしまうという状態を作ってしまうのは恐ろしいことです。
目に見える毒も、見えない毒も私たちの精神を蝕む『精神依存』を引き起こします。
自分や家族を守るために
精神依存が作られるメカニズムは、共通していて、脳にある「報酬系」と呼ばれる神経回路が強く働くことによって依存がおこると考えられています。
『報酬系』は、大切な脳のメカニズムです。
この部分が刺激をうけると、人は強い満足感、気持ちの良さを感じます。例えば、おいしい食事を食べたときにも報酬系は刺激され、満足感を得ます。更には、良いことをして感謝されるということがあっても、人は満足感を得て報酬系は刺激を受けます。
このように報酬系が刺激されると、人は同じような満足感を得たいと思い、そのことをやろうという意欲が出ます。このような、正常の働きの中では、報酬系により人はより生産的で、良いことを繰り返し、更には工夫を重ねてより良い形で行おうとします。
人は些細なことでも、『満足感』を感じることができます。
満足感を乗っ取る『依存』
この報酬系を努力や工夫によって刺激するのではなく、もっと簡単に刺激する方法があったらどうでしょうか。人は、努力をあきらめて、そちらを求めるようになるでしょう。これが依存の形成です。
努力をせずに、嫌なことを忘れるためにアルコールを飲んだり、覚醒剤などの違法薬物に手を出したりします。また、物質だけでなく、買い物をしてその場の爽快感を得たり、インターネットゲームによって得られる快感を追い求めたりするようになります。そうすると、容易に求められる報酬系の刺激をもっと強くしようということになり、次第に正常な努力や、それだけでなく生活そのものが障害されてしまうのです。
利便性と依存は紙一重です。安易に楽な事をビジネスにすると、あとから問題が起こるでしょう。でも、サービスを提供する側はそんなことはどうでも良くて、その時にたくさん儲ける事が大事なんです。
私たち利用者も気づいてきたかもしれません。二極化している気はします。
とことん依存する人と、依存からの脱却をする人に。楽して痩せるより、食事や運動など日々の生活を見直す人とネットなどでやせ薬などの情報を探してあれこれ手を出す人と。
規制がかかったり、社会問題になる頃には後から儲けようと参入してきた人たちに責任を転嫁してもうほかの事をやっているでしょう。問題は、新たな挑戦として行った『パイオニア』なのか、問題が起こる事をわかっていて『意図的に』やったのかです。
結局は、お金が絡むと節操のない世の中です。
だからこそ、物事の成否を冷静に見極めて依存症に陥らないよう注意しましょうね。
私は、いろんな人と話をすることや気になる情報があれば、常に疑問を持っていろんな角度から調べてみる事をおすすめします。人を疑うのではなく、自分が間違った理解をしないためです。
依存の怖いのは、最初のきっかけが仕事や家庭などの対人関係のストレスから依存に走ってしまうことが多いからじゃないかと思っています。
最後は、自分自身が決めるんです。
このブログの内容も、皆さんがどう感じてどう調べてどう解釈するのかは自由だと思います。
それが、皆さんにプラスになるのであれば良いのではないでしょうか。