実りの秋ですね
旬な果物やお野菜、お魚などこの季節はスーパーに行っても賑やかですよね。
野菜の薬効についてこれまで何度か書いてきましたが、今回は『柑橘類』です。
みかんや柚子などこれからの季節に旬を迎えるものも少なくありませんね。
みかんと言えば温州ミカンが一般的だと思います。
面白いのは、皮の部分と果実の部分で性質が違います。
みかん
栄養学的には、みかんに含まれる糖分は熟れてくるにつれて蔗糖(ショトウ)が果糖やブドウ糖よりも多くなり甘く感じるようになります。
甘味の中心になる糖質には、蔗糖(スクロース)と果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)の3種類があります。甘さを感じる度合いは、蔗糖を100とすると、果糖は130、ブドウ糖は70ほどで、食べたときの刺激の強さが異なります。グルメな人は、蔗糖の多いモモやバナナの甘さ、果糖の多いリンゴやナシの甘さ、ブドウ糖の多いブドウ(果糖も同じくらい多い)やイチジクの甘味を、ききわけられるようです。
よく、『甘いものは体を冷やす』とか言ったりしますが、一概にそうではありません。
このように、皮も実も体を温める性質を持っているようです。
また、皮には咸味(塩味)の性質があり、腎の働きを助けます。果実は甘味の性質なので、脾の働きを助けストレスの緩和などに良いです。
温州みかんですが、そのルーツは中国もしくはインドにさかのぼるといわれています。
同じミカン科のオレンジは、中国からヨーロッパに伝わり、地中海沿岸のスペインや南米がその代表的な産地です。種類に違いがあっても、みかんは世界中で愛されているんですね。
中国では、みかんは実を食用にする他、皮や種、筋の部分まで漢方薬として用い、まさしく捨てるところがありません。実と皮の間の白いところに優れた薬効を持つ部分があるのは知られている話ですね。
特に、皮の部分を乾燥させたものは「陳皮」と呼ばれ、漢方薬や香辛料として重宝されています。ヨーロッパでも『オレンジピール』とか『レモンピール』のように食用としても古くから重宝されているようですね。
みかん(特に皮)の効能は以下の通りです。
★ 胃痛・嘔吐の緩和
★ 胸やけの解消
★ 咳・痰をしずめる
★ 胃を丈夫にする
先ほど述べた白い部分には、ヘスペリジン(ビタミンPともいう)が多く含まれ、痰や咳をしずめる他、体内の気や血液のめぐりを良くするはたらきがあるようです。
皮から採取される油はとても香りがよく、アロマテラピーにも用いられます。
柑橘の爽やかな香りは、冬に暗くなりがちな気分を明るくし、精神を落ち着かせてくれます。
体を温める作用があるのは冬には良いのですが、暑がりやのぼせやすい方は、実の部分を食べ過ぎないようにしましょう。
乾燥した寒い外気と、暖房の効いた室内との寒暖差なども加わり、のぼせの症状が強く出てしまうかもしれません。
邪払(じゃばら)
風邪は万病のもとと言います。
風邪をひいたとき、消化の良いものを食べて早く体力を戻したいですよね。
そして、みかんなどを上手に利用して胃の働きを良くしたり、ビタミンCをとるなどして、症状を緩和したいですね。
ビタミンC不足を補うためにおすすめしているのが、『北山村じゃばらVC300』という商品です。
チュアブルタイプで、みかん・柚子果汁を使うことでじゃばらの果皮の苦みやビタミンCの酸味を緩和しています。後味が、みかんを食べた後のような感じです。最近はとても甘いみかんが出回っていますが、酸味や苦みを感じると『みかんってこんな味だった』と思い出してもらえるような味です。
この冬を元気に過ごすために、運動と栄養の摂取で頑張りましょうね。