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ダークパターン

バタフライエフェクト


バタフライエフェクト

私は、NHKのドキュメント番組『バタフライエフェクト』が好きで、よく見る事があります。


もともと『バタフライエフェクト』とは、力学的な考え方で状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象の事だそうです。

『蝶の小さな羽ばたきが、地球の裏側で嵐を起こす』と言うような例えもあります。


今、話題になっているジャニーズ問題も、BBCがドキュメントで取り上げてから大きく動いたようなところがありますよね。いろんな見方はあるでしょうが、日本人の価値観の良いところでもあり悪いところでもあるのが、『穏便に』という精神ですね。


私は、こう言った芸能問題には疎いので当事者間で解決なされればと思ってます。

一つだけ言うならば、私のように当事者間の思いもわからない人が口を挟むべきではないと私は思っています。


さて、本題に入ります。


先ほど述べた『穏便に』を逆手に取ったような手法が『ダークパターン』と呼ばれるものだと思います。


何が悪いかと言うと、『悪びれる事なく平気で使う』企業がとても多いと言う事ですね。


ごみ放置

よく、お祭りなどのイベントで、ゴミ箱が設置されていたりします。ところが、捨ててはいけない所にたくさんのゴミが積まれていたりしますよね。


両手いっぱいになったゴミを、捨てても良いのかいけないのか、判断に迷ったら皆さんならどうしますか?

『ここには捨ててはダメですよ。』と言われれば、ゴミ箱を探す人もいるでしょう。

『じゃあ、どこに捨てたらええねん!』と、キレられたくないから黙っている人も多いでしょう。


何も言われないから捨てる人達。最初に捨てた人は、『ここならみんな捨てるやろ。自分だけ悪者になることはない。』と思ったかもしれません。これが、さらに進むと『みんなの為に私はやった。』と言うおかしな理屈になる。


警察

別に捕まる事もないし


『ダークパターン』も、当たり前に使われるようになったのは、こんな感じで『悪いこと』と言う認識が、使う側に無くなっているからかもしれません。


多分、商売をされている方々は『綺麗事』と思われるかもしれませんが、本当にビジネスや商売で苦労した経験がある方なら、『綺麗事』ではない事はご理解されるのではないですかね。


市場  信頼関係

商売の大きさと、仕事の質は比例しません。

商売の大きさは、環境要因だと私は思ってます。仕事の質は、大きい会社だから高いとか低いとかは無いですよね。何代もやっている仕事もあれば、一代で築いたものもあるし、国の外郭団体が関与するものもあれば、民間から派生したものもあります。

小さな町工場から大きくなったり、ずっと一子相伝で受け継がれている伝統工芸などもあります。100年続く企業もあれば、急拡大してすぐ倒産するような会社もあります。


質の悪い仕事は、会社の信用を低下させます。

それでも、質より量を求めたり、質の良し悪しを分別出来ないクライアントからは要望があるのでしょう。ビックモーターと損保ジャパンの件などはわかりやすい例かも知れませんね。


これについては、また別の機会に話したいと思います。


『ステマ』(ステルスマーケット)とか、今回の『ダークパターン』のように、利用する側ではなく提供する側の都合で利益を追求しようとするやり方は、欧米では敏感に規制されたり注意喚起されているようです。日本では、『自己責任』とか『お互い様』みたいに、消費者側に責任を押し付ける傾向があります。

行政も、こうしたデジタルを利用したものに疎いようにも見えます。


結果的に、うまく騙して儲けているつもりが『気付かないうちに』信用を失い、相手にされなくなったり、敬遠されるようになってしまう事もありますよね。


企業側は自業自得でしょうが、利用した側にとってはとても迷惑で不愉快な話です。


よくあるケースは、


無料登録したらいつの間にか料金が発生していた。


解約手続きが複雑すぎて大変。


拒否したりキャンセルする選択肢がない。


表示が紛らわしくて、余計に費用がかかってしまった。


などなど。いろいろありすぎて、感覚が麻痺してしまいそうになります。



負の連鎖


これまで、『ステマ』についてはニュースなどで何となく知ってましたが、『ダークパターン』という言葉は知りませんでした。


でも、その内容に関しては私たちが携帯ゲームやSNS、インターネットなどを利用していれば一度は経験した事のある内容だと思います。


新聞や、テレビでも使われていますからね。


また、『ダークパターン』がテレビで取り上げられたら、その『ダークパターン』と言う言葉に対してさまざまなダークパターンの活用が行われます。


パソコン入力

ダークパターンとは?っていう内容が書いてそうなサイトを見る為に、『チャンネル登録』とか、『無料会員登録』とかが必要だったりとか。その先をクリックしたら、サイトからいくらかお金が入りますって言う『アフェリエイト』とか。

因みに、私もこの記事を書くのに『ダークパターン』を調べていたら、サイトへの誘導や、有料情報登録、無料会員登録を勧めるページなどいっぱい出てきました。


詐欺に遭うと、『詐欺に遭わない為に』とか、『詐欺に遭った時の対策』とか、いっぱいメールが来たりするそうです。


それこそが『詐欺』である可能性もあったり。


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もう、こうなってしまうと何を信じていいのかわからなくなってきますよね。

行政には、こうした詐欺まがいの行為への規制や監視をしっかりしていただきたいものです。


とくにメールやネットなどの通信利用にはいろんなリスクがあります。


私たちも、自分の目で、直接相手に確かめる習慣はつけておきたいものです。