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レクレーション体験

レクレーションとは

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今回は、介護施設におけるレクレーションについて少し書きたいと思います。

企業実習に行くと、レクレーションを見学することがあると思います。

今回、レクの見学や体験をしてみて思ったことを発信します。


私は、サプリメントの仕事でもこうしたレクのようなものを経験しました。

実際のところ、レクの目的を把握していないと無駄な時間になりかねません。

介護レク 目的

目的は大きく3つだと思います。上記とは私の考え方は少しニュアンスが変わっていると思います。

 身体機能の維持

 神経や精神機能の維持

 社会性の維持と意欲の向上


③が最も大切なのですが、①と②が低下していくと③を向上することは難しいですね。


本当の目的は

介護に携わる人は、ここを忘れてはいけないと思います。

『その人が、その人らしく生きるための支援』であることです。

面白おかしく遊べば良いわけではありません。


退屈させない事も確かに大切です。私は、サプリメントの仕事をしているときに『相手を飽きさせない』『興味を持ってもらい、行動してもらう』『購買意欲を掻き立てる』と言った事を必死に学びました。目的は、販売に繋げるため。


販売にはいろんな手法がありますが、最も簡単なのは相手が買うように仕向ける技法を駆使することです。そこには、相手への敬意も思いやりも感謝の気持ちもありません。

でも、物は自然と売れるようになります。続けているうちに、相手も慣れてくるからです。そして、愛情や愛着が生まれる事もあります。ある意味、麻痺してしまう感覚でしょうか。極端かもしれませんが洗脳と言ったりもしますね。


付き合いで参加する飲み会のように、楽しいわけでは無いけれどほかに楽しい『事』がない場合もあります。惰性で過ごしている時間とか。


目指すべきレクレーション

楽しい時間にすることは大切です。では、なぜ楽しくないといけないのか。

目的は3つでした。


①身体機能の維持 本人の生活のために

徘徊

この目的のためには、毎日続けたくなる気持ちと続けやすいものを提案することが必要になってきます。楽しければ続けやすいものです。

うまくいけば楽しいです。そして、身体機能の維持がどれだけ本人の幸せに貢献しているのかを理解していただくことが、身体機能低下の予防や対策の第一歩だと思います。


②神経・精神機能の維持 本人のこころのために

地域交流介護

過度のストレスが認知症を中核症状からBPSDへ進行させてしまうことは、認知症介護や治療の常識になってきています。楽しいというのはストレスを緩和し、血行を促進し、免疫機能にも好影響を与えることが研究でわかっています。そのため、満足感や安心感、達成感などが感じられるレクレーションが必要だと思います。


③社会性の維持と意欲の向上 本人と家族や周りの人のために

つながり

社交性を保つことは、人間関係を円滑にするだけでなく、その人の欲求の段階を高めて、生きる意欲の向上につながると思います。

そのために、様々な経験をできる限り印象の強い感覚記憶として利用者のかたへ残していきたいものです。


よく行われるレクレーションの分類

レクの種類

からだを動かすもの、指先を使うもの、記憶力などを使うもの、リラックス効果を期待するものなどがあります。

身体レク

からだを動かすものには、お手玉や体操、ストレッチなどがありますね。運動には得手不得手があるかもしれませんが、じっとしているより少しでも動いてもらう事が大切ですね。

一緒に動くことで、一体感や連帯感も生まれ、スムーズなコミュニケーションにも繋がりますよね。

体操 お手玉


指先レク

手先を使うものには、折り紙や塗り絵などがあります。

折り紙

手先を使う仕事をしていた方などは、上手ですよね。対個人とのコミュニケーションのきっかけにするにはとても良いレクレーションだと思います。

集中力や生活意欲、性格などを判断する材料にもなりますよね。


レク頭

頭を使うものには、クイズやしりとり、オセロや将棋、あやとりなどがあります。

クイズやしりとり、あやとりなど、みんなでできるものが良いかもしれません。

クイズ

クイズやしりとりなどは、応用するといろんなレクレーションが作れます。通常レクレーションの中に、マンネリしないよう時々入れたいですね。


リラックスレク

カラオケや地域交流などを取り入れているところも多いかもしれません。


楽しく談笑できる環境や音楽を聴いたり、子どもや動物と触れ合ったり、花見や散歩など気分転換やリラックス出来ることは大切です。

『非日常的な刺激』を加えるという意味でもこうしたレクレーションは効果的でしょう。


福祉 コミュ1 散歩介護


今日、今この時間を大切に


仕事に『マンネリ』が出てくることは避けられません。おそらく利用者さんたちも、同じことの繰り返しになると飽きてしまい、参加意欲が無くなってしまうでしょう。


特に、高齢者介護において私達が一番考えておかないといけないことがあります。

『残された時間をいかに有意義に過ごしてもらうか』と言う事です。私達だって、いつどこで何が起こるかわからないです。でも、残された時間は、確率的に利用者さん達の方が圧倒的に少ないでしょう。家族も施設で楽しく最期を迎えられることを望んでいるかもしれません。


今日のレクレーションが、その人の最後の楽しい思い出になるかもしれません。明日の希望になるかもしれません。


その積み重ねが、身体や精神や社会的な機能維持に繋がれば良いですね。




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