納豆とご飯は良い組み合わせ
タンパク質の話で言うと、発酵して消化吸収しやすくなった豆のタンパク質やビタミン類などと、ご飯に含まれるエネルギーで、体を元気にするという考え方もできると思います。
今回の話は、お米に含まれる栄養素と、納豆に含まれる菌の働きが、認知症の予防に良いという内容になります。
まず、ご飯の栄養について。
米糠に含まれるイノシトールについては、肝臓のお話でふれました。
イノシトールに関しては、神経細胞の伝達に重要な『ミエリン鞘』の構成物質である事がわかっています。
食事から摂る米糠の栄養を体内の微生物が分解して、小腸から吸収されるようです。
私たちのお腹の中には、善玉菌と呼ばれる私たちの身体に有効な作用をする菌が沢山います。
その中の一つに枯草菌の一種の納豆菌があります。この枯草菌中には、熱に強く納豆菌が死滅しても生き残る菌がいます。この菌が、食べ物から摂取したミオイノシトールをシロイノシトールというものに変えるようです。
つまり、昔の人は知ってか知らずか、イノシトールの吸収を良くする納豆を食べる習慣を身に付けていたわけですね。
このイノシトールによる認知症への研究が、現在行われていると言う記事です。
納豆とご飯で認知症が治るわけでは無いでしょうが、少なからず予防に繋がるのであれば、それは良いことでは無いでしょうか。
加齢とともに、腸内細菌は悪玉に偏る傾向があります。また、消化吸収力の低下や食が細ることからイノシトールの不足も心配されます。
そこで、私達は腸内環境の改善やイノシトール摂取をお勧めしています。
加齢とともに、これがさまざまな病気のリスクを高めます。
早く気づいて対策し、食事や生活習慣だけで予防や対策できるよう改善したいものです。