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医薬品の使い道
サプリメントより、薬の方が効果があると言われます。薬にも一般薬もあれば医療用のものもあります。介護の仕事をはじめて、薬やその処方に関与する機会が増えました。
介護における軟膏の塗布
保湿や肌荒れ、褥瘡の予防や改善にもっともよく使用しているのが『プロペト』です。ワセリンですね。刺激が少なく、肌の弱い人などにも比較的多用されています。塗布をケチると摩擦に注意が必要になりますが。
ヒルドイドは、特に血行不良による皮膚状態の悪化が見られる場合に処方されているようです。
確かに、こまめに塗布していると改善が目に見えてわかります。すごいですね。
その中でも最近『すごいな』と思ったのが『ヒルドイド』と言われるヘパリン様物質の塗り薬です。
ヒルドイドの仕組み
ヒルドイドの主成分であるヘパリン様物質には、主に保湿・血行促進・抗炎症作用があります。
元々は血栓や青あざなどを治療するためにドイツで1940年代に開発され、1970年代に日本に導入されました。1988年にマウスの実験で皮脂欠乏症に対して角質水分保持増強効果があることが示されて皮脂欠乏症の治療薬として申請・承認されました。
ただ、ヒトでの臨床試験は30例ぐらいの規模で「皮脂欠乏症」に対してしか行われておらず、正常皮膚に対して保湿剤としての効果が確認されているものではありません。にもかかわらず、美容目的での利用が盛んに言われるのは、『医療用医薬品』というネームバリューから他の美容関連商品よりも需要があるのではないでしょうか。
そもそも、表皮の保湿ではなく血行促進によって水分を補い皮膚の状態を回復させ目的のようなので、美容目的で使っても顕著に結果が出るとは思えませんが。
だったら別に高価なものにしなくても、ワセリンや刺激の少ない乳液や化粧水などでお風呂上がりのお肌のケアとか生活習慣を整えるとかした方がよっぽど効果的なような気もします。
高齢者でも、ワセリン塗るだけでお肌の状態が短期間で改善する人もいますので。ただ、ダメージが大きければやはりアズノールやヒルドイドを使うと改善のスピードは全然違います。
治療に対しての薬の効果を強調して、治療の必要ない人に趣向品として売りつけるのはサプリメントの悪徳業者と同じ手口ですよね。
医療従事者のモラルとは
医者も薬剤師も看護師もですが、国家資格を持つ素晴らしい職業です。
ただ、その資格を使う本当の目的は何でしょう?
サプリメントを批判するためですか?自分の立場や資格を自慢するためですか。
ネット上には、専門外の情報を自分の立場を強調してビジネスにして儲けようとする人たちがたくさんいます。弁護士や元政治家などもそうです。私には知名度も、優れた資格や知識・経験もありませんが、こうした人たちへの憧れはありません。
仕事に対して、職責を果たすことに貪欲な人はリスペクトしていきたいですが。
これからも、これまで自分が目指してきた思いと仕事の中で育んだ経験やこれから得られる経験を少しでも世の中の役に立つように生かしていきたいと思っています。
これからも、様々な情報から自分が正しいと思ったものは積極的に発信していきたいと思います。