飲み会の増える季節
年末になると、忘年会や慰労会、クリスマス、カウントダウンなどイベントごとが増えますね。
会社行事としての飲み会は、年々減少していると聞きますが、普段話さない人とのコミュニケーションが取れるのは、私は良いことだと思います。
飲み会でアルコールをも飲まない人も増えました。
私の若い頃は、『生中2杯がノルマ』と言うのが苦痛だった記憶があります。
お酒は嫌いではないですが、楽しく飲みたいですよね。
ケンカみたいに強さ自慢をしていたころは『一気飲み』が問題になりました。
テレビなどでも、そういったパフォーマンスがもてはやされた時代でした。
飲む人と飲まない人
最近は、『私は飲みません』とはっきり言えるような環境になってきました。
これは良いことだと思います。
興味がわけば、お酒の楽しみ方もネットで調べることが出来ます。飲む飲まないは自己責任です。人に迷惑をかけない、自分の健康も害さない飲み方をしましょう。
『お酒』が好きな人と、『飲むこと』が好きな人も違います。
私は『飲むこと』が好きな人の中に苦手な人がいたので飲みに行く機会が少なかったのかもしれません。
今、『お酒』が好きな人とそうでない人が2極化し、お酒の消費量は減少しているようです。一方でお酒による肝臓の疾患は増加しています。
口腔内の健康にも関係します。特にお酒を飲んで赤くなる人は歯周病リスクが高いようです。
酔ってしまうと、歯磨きせずに眠ってしまったり口腔内の菌が増殖しやすい環境になります。
大腸がんや肝臓病のリスクを高める
アルコールは、肝機能だけでなく腸内環境にも影響を与えます。
米国国立衛生研究所(NIH)の研究によって、アルコールを摂り過ぎると、腸内で毒性の強い細菌が増え、腸内フローラが悪化してしまうおそれがあることがわかりました。
腸内フローラそのものがアルコールの産生や分解にも影響しています。腸内細菌で産生されたアルコールは、健康な状態なら速やかに分解され、有害な作用を示さないようです。しかし、ストレスや飲酒などによって腸内フローラのバランスが崩れると、アルコールが分解されにくくなっていきます。
アルコールの取りすぎは脂肪肝の原因になりますが、程度が進むと肝臓に炎症が起こり、肝細胞が急激に壊されて機能しなかったり、さらに脂肪化が進み「脂肪性肝炎」という状態になります。
アルコールの飲み過ぎ以外の肥満や過食、運動不足、2型糖尿病などを原因とする脂肪性肝炎を「非アルコール性脂肪性肝炎」(NASH)といいますが、NASHの患者の腸内でも、アルコールが分解されなくなり、エタノールを産生する腸内細菌が増加し、血中のアルコール濃度が高値になりやすいことが判明した。アルコールの毒性の影響が強くなり、脂肪肝がさらに進行しやすい危険な状態になるという悪循環を生みます。
このように、アルコールによる影響が肝臓を通じて体内に出ることはあまり知られていません。
次回はもう少し違った角度から肝臓の事を考えましょう。