酵素って何?
『酸素(さんそ)』ではありません。『酵素(こうそ)』の話です。
私も健康関連の仕事をするまでは、『酵素』なんて言われてもピンときませんでした。
酵素とはタンパク質の一種なのですが、栄養と言うより『触媒』といって体の中で起こる変化を助ける働きをするものです。
と言っても、なかなかピンとこないと思います。
覚えていてほしいのは、『酵素』が不足したりその働きが弱ると、体の中の働きが悪くなるということです。私たちの体が日々活動しているのは、酵素が働いているからと言ってもいいと思います。
だから、何でも治す魔法の薬のように酵素のサプリメントや発酵食品が販売されています。『酵素が増える』とか『酵素の働きが良くなる』的な話がありますが、その仕組みや理屈を理解して実践しましょう。
酵素については、その人の体質や生活習慣に左右されることも多く、安易に『酵素を摂ればよくなる』と言うものではありません。
しかし、これは酵素の働きや発酵食品を摂る事を否定するものではなく、誤解を与えるようなサプリメントの販売や宣伝をやめましょうと言うものです。
洗濯洗剤にも『酵素パワー』とかありますよね。なんか凄そうだけど、『酵素って何ですか?』と言われて説明できる人って少ないと思います。
体内酵素は「消化酵素」、「代謝酵素」を含めて5000種類以上と言われています。また、小腸だけで3000種類と、言われてますので、人間にとって小腸は木の根っこと同じで、とても大事です。
補酵素とは
酵素がわからない上に、『補酵素』ってきたら、もう頭を抱えるしか無いですよね。
ビタミンやミネラルは補酵素なのですが、そんなことよりビタミンCは〇〇に良いとか、鉄分は〇〇を改善しますなどと、栄養成分としての働きの方が、広く知られていると思います。
補酵素とはその名の通り、酵素の働きや酵素そのものを作る際に欠かせない物質を言います。先ほど、酵素はタンパク質と言いましたが、この補酵素とともに体内で酵素は働いています。この体内での働きを主に『代謝』と言います。
代謝するからだ
今日は何月何日でしょう?起きたら、日付は変わって世の中はその日の動きを始めています。電車は平日ダイヤ、休日ダイヤとその日に合わせて運行され、テレビもNHKでは朝7時にはおはよう日本でニュースをやっています。
勝手にそうなっているようですが、電車を動かすにもテレビを放映するにも誰かが関わっていますよね。毎日が同じように見えても、同じようにするために誰かが関わっています。
私達の体の中でも、同じように日々決まったルールによって、細胞が作り変えられたり栄養が作られたり、壊されたりしています。でも、何か普段と違った変化があると、同じことが出来なくなる事があります。
災害やトラブルがあると電車が遅れたり、テレビ番組が変更になるのと同じです。
また、対応してくれる人が少ないと復旧は遅れてしまいます。
働き手がいなくなれば、うまく回らなくなりますよね。これが、体の中で言えば『代謝不良』です。働き手は『酵素』であり、『補酵素』ですね。
不足してしまう原因が、病気や環境の変化だったり、老化や生活習慣だったりします。
そこで、代謝不良をおこさないために『予防』が大切なんですね。
できる事できない事
どんなに気を付けても、人は歳を取るし病気や怪我のリスクもあります。
完璧に、歳をとらないとか病気や怪我をしないなんて難しいと思いませんか?
ただ、それでも気を付けている人とそうでない人では必ず差が出てくると私は思います。一日で1cmの違いなら気づきませんが、1m違えばわかりますよね。
つまり、一年で3m65cmの違いが出ていても、気にしていなければ気づかないということです。頑張れば3cmや5cmの修正は簡単でしょう。
でも、一気に2mも3mも修正するのはとても大変なことですね。
私たちは、病気や怪我で一気に3mのずれがでれば気が付くし、早く戻そうとします。
でも、その時にすでにもう5mも10mもずれていて、簡単に戻っていた3mを戻せなくなっていることに気づくんです。
これが、老化であり体力低下であり、衰えです。これらは病気ではありません。
でも、病気が『治らなくなる』原因です。
そこで、この『老化』というずれを少しでも戻しておこうというのが、『代謝の改善』です。その為、代謝が悪くなってしまう原因を知り、改善させるための工夫が必要になると私は思います。
病気になってからではなく、元気なときにやるべきことなのでしょうね。