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認知症の中核症状とBPSD

介護保険制度によって変わる社会

地域包括支援

地域包括支援については依然少し触れました。


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介護は家族がするものだという世間の目と、地域行政のさじ加減で精神病院送りになる『措置制度』の時代から、介護保険制度が始まり、民間事業者の参入や情報化社会デジタル社会の影響で介護の問題が少しずつ表面化してきました。


見て見ぬふりはできない社会

私は、今の福祉の現場に携わる人たちは志の高い人たちだと思っています。

残念ながら、古い慣習から抜け切れない同僚や上司のせいで挫折を味わった方も少なくありません。医療や看護職も同じことが言えるかもしれませんが、少しずつ代謝を進めて悪いものを上手に排除していくことが重要だと思います。


私は、若い人たちの盾となり矢面に立ちながら『良心』の行動を若い人たちに示していきたいと思っています。


『良心と理性心』

合気道の道場が天六というところにあります。私は2年半ほどここで、一切合気道を習わず『気』について学んできました。その中に『良心』と『理性心』という話を聞いて納得しました。『良心』とは、簡単に言うと宗教や文化による価値観など関係なく人として喜ぶことやうれしく思うことをする心。『感謝や恩返し』『人や生き物をいつくしむ気持ち』『笑顔で相手に敬意を払う気持ち』などです。

理性心の行動には、『こうあるべき』という価値観が伴いますが、『良心』は心が通じれば言葉が通じなくても共感できるというもの。人馬一体とか、動物との対話などもこれに共通するものかもしれませんよね。そして、理性心は時代や立場によって変わる事がありますが、良心は不変のものだと。


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認知症の中核症状は、年齢とともに多かれ少なかれ誰にでも出てくる症状です。

どんな精密機械でも長く使えば狂いは生じるでしょう。刀も包丁も長く使えばきれなくなるし、刃こぼれもします。いつどこでどんな使い方をするか、運や実力にも左右されます。要するに認知症はいたって普通に出る症状です。


BPSDへの理解が大切

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上記のように、認知症は介護者のケアによってその症状の進行は大きく変わる可能性があります。だた、100人が100人同じ方法ではなくそれぞれの人に合った方法を見つけていくところからのスタートになります。


なぜ、介護の勉強の中でICFやパーソンセンタードケアなどが頻繁に出てくるかというと、介護の質によってその人の症状が大きく変わる可能性があるからです。

認知症という病気は、原因不明・治療法がないからスタートし、脳の疾患であることやその仕組みが徐々に解明されてきました。


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一方で、その接し方については、隔離・拘束など精神疾患のような扱いを受けてきました。世間の目を気にしながら家族で介護してきた人たちも沢山いらっしゃいました。

そんな現実に、正面から向き合ってきた家族や、医師や看護士、介護士の努力の結果、認知症におけるケアが見直され、環境が大きく改善したと言います。


みんなそれぞれ、個性を持ったひとりひとりの人間であり、自分もいつ認知症になるかわかりません。もし自分がなった時も自分がケアする側でも、相手が同じ人間なのだということは忘れてはいけませんね。