その人らしく生きられる社会を作るために
ICF(国際生活機能分類)とは
上記の表がICFです。これは、医療・介護・福祉・病気の予防や健康維持増進に貢献する仕事をするのなら、ぜひ理解しておいて欲しいと思います。
内容の説明の前に、今の社会の問題点とICFが出来た経緯を自分なりの解釈で説明したいと思います。
医学モデルと社会モデルの概念
私たちの体や心が何かの障害を持つようになる原因を、『病気』や『外傷』によるもので、医療分野での治療や援助が必要という考え方が『医学モデル』です。
『社会モデル』は、社会に多様性が足りない事によって様々な不都合が生じている状況を作っているという考え方です。点字やその他のバリアフリーや多目的トイレなど最近は増えましたが、まだまだ浸透していない地域もありますよね。
医学モデルの影響の強いものが『ICIDH』(国際障害分類)といわれる、『ICF』の前に存在した考え方になります。
障害に関しては、身体障害者福祉法という法律がありますが、65歳以上になると老人福祉法や介護保険法など複雑な法律の取り決めの中で受けられるサービスなどが異なってきたりします。ここは、私も勉強中なのでちゃんと理解したらもっとわかりやすく説明できるようになると思います。
ただ、介護福祉に関する考え方もまだまだ曖昧な部分が多いようです。
その人らしさを見つけるために
その人らしさとは何でしょう?初対面の人のその人らしさなんてわかりますか?
私は、きれいごとで介護や健康を語るのが大嫌いです。『その人らしさ』なんてわかってないだろうなと思うプレゼンや、企業HP、販売催しなどを数々見てきました。
また、マズローなどでお話ししたいですが、そもそも最低限そのひとの尊厳を守ることが重要なので、その人のアセスメント(情報・評価)を把握する事がスタートであり、そこからいかに早くその人らしさを見つけていくかということになります。
上記をしっかりアセスメントしたうえで、その人のひととなりの把握や将来の目標設定のヒントを、『背景因子』から導き出します。
障害への理解は進んでいない
一言で障害と言っても、様々なものがあります。身体的なもの、精神的なものはお分かりだと思いますが、貧困や差別など社会的なものなどもあります。
今回のテーマ『障害への理解』が世の中にもっと広まって、より良い社会になっていくことを願います。
次回は、ICFを誕生させた『障害者福祉』の基本理念について書きたいと思います。