ブログカテゴリーを見返すと、介護の記事が少ない
ほんとに介護の勉強しているのかと思われそうですね。
今回は『パーソンセンタードケア』について
イギリスの心理学者トム・キッドウッドさんが提唱された認知症介護の指針として知られています。この本はおすすめします。
本の内容については非常に濃くて良い内容なので、しっかり説明できるように理解できたら記事にしたいと思います。
実はこのキッドウッドさんは、ケンブリッジ大学で自然科学や神学を学んでらっしゃいまして、それがこの発想の礎になっていたのかなと思います。
一言で言うと、認知症介護には一つの正解があるわけでなく100人に100通りの接し方があるという考え方なんです。これを医療に置き換えたら大変ですよね。
飲食店で、100人違うもの提供できませんよね。でも、お客様に合わせた接し方はありますよね。同じものを提供しても、器や照明、店員の表情など様々な要因で『おいしい』『楽しい』と感じる感じ方も変わります。なので、別に特別なことを言っているわけではありません。ただ、『わかっているつもりで気づいていないこと』なのかもしれませんね。
学校でこんな風に学んでも、もう一つピンときませんが
これで少し具体像が見えてきますが
実際に認知症介護を経験するのが一番わかるのだと思います。
これは、認知症に限らず人の声掛けや助け合い、人同士の繋がりにも関係する内容じゃないかなって思いました。病気を明確にすることは大変重要かもしれません。でも、どう向き合うのかというと、病気になった本人の意思を中心に持っていくことが『パーソン(その人)センタード(中心の)ケア(サポート)』ってことですね。
そんなのは理想論で、介護する方は忙しくて大変だ。と、思われるかもしれません。
でも、自分が認知症だと言われたり何らかの症状を自覚した時にどんな気持ちになるでしょうか?これは、癌でもコロナでも同じです。
不安ですよね。心細いですよね。その気持ちを言えるのと言えないのでは全然違いませんか?『こんな病気だから仕方ないですよ』って言葉が欲しいですか?『大変だけど頑張って』って言葉が欲しいですか?
私なら、『何か不安に感じることや助けてほしいことはありませんか』と言われる方がいいです。なぜなら、不安なときには素直に冷静に人の意見なんて聞けないと思うから。恐怖や不安を誰かにやわらげてほしいでしょう。できれば信頼できる人に。
多分、こんな感じなのかなと。
このように、介護を学ぼうとすると日常のストレスや環境を改善するヒントが見えてきたりもします。『パーソンセンタードケア』が、一人でも多くの人に知られるように心から願います。