介護職がより有効な対人援助を行うためには介護を利用する相手を良く知ると同時に、自分自身を良く知る事が基本になります。
実践で使えるように覚えておきましょう!
人間的・効果的なコミュニケーションの基本
① 自分を持つ(自分を見つめ直すことは大事)
② 伝えたいことをしっかり伝える(ポイントをおさえて)
③ 相手の理解を求めながら伝える
④ 相手の言葉ではなく思いを聴き取る技術を磨く
⑤ 自分の感情を冷静に理解する。(感情的になると周りが見えなくなる)
⑥ 相手と共感した時の応答を日常介護に組み入れる
⑦ 引き出しや経験を増やすよう努力する
自分側の準備ができたら、コミュニケーションのスタートですね。
ここから大切なのは相手へのリスペクト
高齢者や障害者の利用者さんへの介護で大切なのは、アプローチの基本的な視点です。
特に高齢者介護では、相手への敬意を忘れてはいけない。介護される高齢者の方々は学ぶことも、変わる事も責任を持つこともできます。
特に、私たちより様々な事を経験されてきた高齢者の方は言葉以外のところも敏感に感じ取られます。メッセージとは、言葉以外でも伝わるものです。
言語チャンネルと非言語チャンネル
メッセージを伝えるチャンネル(経路)に『言語チャンネル』と『非言語チャンネル』があります。
言語チャンネルは、話し言葉や書いた言葉を指しますが、非言語チャンネルには、ジェスチャー・表情・声の調子の高低や強弱・身体接触や香り・容姿服装などがあります。
割合は言語チャンネル2~3割、非言語チャンネル7~8割です。
私たちが行うのは、『やってあげる』ではない
コミュニケーション能力は、介護を利用する方にだけ必要なものじゃないですよね。
そのご家族、介護をするスタッフ同士の連携など様々な分野で必要となります。
これは、介護スタッフ同士でもケアマネさんや看護師さんとの関係も含めてしっかり意識したおきたいですね。
人は、自分だけで出来る事なんて知れてます。
介護士に求められるのは、『話を聴く技法』『感情を察する技法』『納得と同意を得る技法』『意欲を引き出す技法』などを総合的に組合せて、利用者さんとの信頼関係を高知kすることが重要です。
介護を利用される方から相談を受ける際の原則があります。
バイスティックの7原則
1.個別化 個々が遺伝的要素や人生経験の違う独自の存在である事を認める。
2.意図的な感情の表出 誰でも感情があり表現したいと思っていると認識する。
3.統制された情緒的関与 相手の感情表現に反応する事が大切である。
4.受容 相手のあるがままを把握理解して接するということ。
5.非審判的態度 相手を非難したり問い詰めたりしない。させない。
6.利用者の自己決定 誰であっても、問題解決は本人の意思を尊重する。
7.秘密保持 利用者さんの情報を他人に漏らさない。
一見、当たり前のことを書かれているように見えますが、これができるようになれば『社会人としてのスキルアップ』に大きな糧となるでしょうね。
次回は、利用者さんの家族や介護を取り巻く方々との連携について書きたいと思います。