ブログ
安心できる場所を
昨年の3月からブログを始めて、気がつけばもう1年経ちました。昨年の3月末から、介護福祉士実務者研修を取得するため、半年間学校に通いました。
介護現場でずっと働きたいと言う訳ではなく、より確かな情報を持って健康維持増進の為に活動するには、病院か介護施設で働いて現実を正しく理解することが大切だと思います。
経験を記録に残していくことも大切だと思っています。
能登の地震から3カ月が過ぎて、避難から今後の復興へ被災者の方々の環境も変化しているでしょう。
私も阪神淡路大震災を経験しました。当初、被災地から大阪に避難した時に平和な日常のありがたみを感じました。でも、その後には新聞記事にもあるように『今後』への不安が出てくるものです。
リロケーションダメージ
私たちも、くつろげる場所や安心できる場所は大切ですよね。
高齢者介護の現場では、認知症などの症状によって自分がいる場所がわからなくなっている人も多くいます。BPSDで認知症状が悪化していく要因の一つです。
BPSD(Behavioral and psychological symptoms of dementia)は認知症の行動・心理症状のことをいい、国際老年精神医学会は「認知症患者にしばしば生じる、知覚認識または思考内容または気分または行動の障害による症状」と定義しています。
急激な環境変化から起こる『リロケーションダメージ』も様々な不安から認知症状や精神状態の不調をおこします。だからこそ、私たち介護スタッフが少しでも日常と同じような精神状態でいられるような環境作りが大事になります。
体調への影響
たくさんの素敵な思い出は心を癒しますが、急激な環境変化は心だけでなく体調にまで影響を及ぼします。私は最も優れた治療薬は利用者さんが『安心感』を感じられる演出だと思っています。
いかに安心できる場所、居心地の良い空間を演出できるか。
技術の向上
介護技術も、スピードや正確さを競うものではありません。それはただの基礎であり自己満足にしかなりません。『相手が心地よく受けているか』が最も大切だと私は思います。
おそらく、本当に介護の仕事の意味を理解してこの仕事が好きな人なら、追及していくところは『それぞれの人が心地よいと感じられる介護』でしょう。
きれいごとや理想論ではありません。きっと介護をやってみたらわかる感覚だと思います。