標準化の大切さ
『基本に忠実に』と言われたことはありませんか?何を誰からどう学ぶのかは、自分の将来の道を決める上で重要なことです。
数値化の必要性
何かわからない事はありますか?という質問に対して『何がわからないかわからない』事があります。たしかに、これは質問している側にも問題があります。
数字にできない事もありますが、『数値化できるのにしていない事』のほうが実はとても多くて、その結果仕事の中に『あいまいなこと』が増えてしまいます。
数字にすることで、より正確な行動をとることが出来ると思います。
基準を作る事と、記録を取る事でそのブレ幅の原因をみつけたら改善が楽になります。
ところが、理屈ではわかっていても実際にできていない職場は多いのではないでしょうか。『数字』の意識が無い人ほど『数字では表せないことが多い』とか『臨機応変に』とか言う言葉を使いたがります。
臨機応変とは?
状況に応じた対応をすることは大切です。
こうした対応をするためには『経験』がたいせつだと思われている人が多いのではないでしょうか?
では、長い年月やっていれば本当に『臨機応変に』対応できるでしょうか?
私は違うと思います。
武術の稽古でも、大切なのは年月ではなくその質であると『氣の講座』を受けた時に学びました。同じように、『なぜ、こうするのか』という事を、基本を学ぶ時にわかっていないと臨機応変な対応をするとう発想すら出てこないと思います。
同じことを繰り返してやるうちに、その作業の本質や役割、それを極めるための『コツ』のようなものが見えてくるのではないでしょうか。
そして、周囲の状況が変化した時に、それに合わせた対応が取れるようになる。
これが「臨機応変」だと思います。
あいまいにしたいこと
人は勝手に『できた』と思いこむときがあります。ここで生まれるのが『油断』です。
そこで成長を止めてしまうのはもったいなくないですか?
『初心を忘れずに』というのは、そういった油断をおこさないための戒めのように思います。でも、これは誰かに言われてやるものでは無いので気づきにくいですよね。
自分の遅れや、間違いを指摘されたくないとか、わかっていないことを知られたくない時に『あいまいに』しようとするのです。
『あいまいにする』ことと『臨機応変』は全く違うことですが、未経験者や初心者からすればその人が『わかっている人かどうか』は最初はわからないですよね。
職場での責任感は、リーダーをはじめとした組織が『標準化』できているかどうかで変わってくるのではないでしょうか。
ちなみに『油断』の語源には、3つの説があるようです。
ひとつめは、仏教の『涅槃経(ねはんぎょう)』からの説話から。
インドの王様が家臣に油の入った一つの鉢を持たせ、行動する時にもし油を一滴でも
こぼせば、お前の命を断つであろうと告げ、抜刀した家来をその臣下の後につけさせました。鉢を持った家臣は注意深くその鉢を持ってゆき、ついに一滴も油をこぼすことがなかったといいます。
このように注意深くあることで、油を断つことがなかった、という事から油断という
言葉が生まれたという説。
ふたつめは、「ゆったり」「のんびり」という意味の古語「寛に(ゆたに)」が、音変化して「ゆだん」になったとする説。
四国のある地方では、今でも「ごゆっくりなさい」というところを「ごゆだんなさい
ませ」というのだとか。
三つ目は、比叡山延暦寺根本中堂に灯される法灯は、開祖最澄の頃から消さないよう
油を足し続けており、この油が断たれることの無いよう戒めたことに由来するという説。
いずれにしても、昔は〈油〉というものが大変貴重な物であり、不注意で油を損失して
しまわないように、戒めの言葉として「油断」という言葉が生まれたようですね。